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843話

カウンターの前で、老人は震える声で言った。「私は司令官に申し訳ない。まさか我らが鉄血軍団の者が、当時は機関銃や大砲にも倒れなかったのに、今じゃ何人かのチンピラにやられてしまうなんて。もう何の顔があって彼に会えるというのか」

老人の目からは濁った涙が流れ出た。半世紀も涙を流したことのない彼が、この瞬間に涙を落としたのだ。

「鉄血軍団?」

蘇北辰はその名前を聞いて、心が動いた。

彼の家の曾祖父が、かつて率いていた部隊は強靭無比で、敵に恐れられていた部隊だった。だから外部の人間は「鉄血軍団」と呼んでいたのだ。

もしかしてこの老人は、自分の曾祖父の兵士だったのだろうか?

「お爺さん、あなた...