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770話

その女性店長がテーブルに近づき、座って尋ねた。「面接に来られたのですか?」

彼女は製菓部門の責任者だった。上から目線の態度で、その表情からして付き合いにくい人物であることは一目瞭然だった。

「はい、面接に来ました」少女は慌てて立ち上がって答えた。

彼女は自分のハンドバッグから履歴書を取り出し、店長の前に置くと、不安げに店長の表情を窺った。

店長は少女の履歴書に目を通すと、眉をひそめて言った。「以前、関連する仕事をしたことはないのですか?」

「ありません……独学です。お菓子作りが大好きで、独学で勉強してきました。いくつか新しいタイプのお菓子を持ってきました。味は絶品で...