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268話

蘇北辰は少し不思議に思った。彼の知る限り、肝臓病はコントロールできても完治はできないはずなのに、この老人の肝臓病は確かに治っているようだった。

先ほど、老人が薬を飲んで治ったと聞いたので、彼は尋ねた。「おじいさん、どちらのお医者さんが処方された薬なんですか?」

老人は外の広告を指差して言った。「この薬ですよ、護肝丸というもので、最近発売されたばかりです。広告も盛んにやっていて、効果も抜群なんですよ」

蘇北辰はすぐに診察室を出て、広告の前に立ち、そこに書かれた処方をじっくりと観察した。

この頃、蘇北辰は新しい病院の建設に忙しく、こういった事にはあまり注意を払っていなかった。

しかし、そ...