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176話

方軽語は蘇北辰の胸に寄りかかり、彼の逞しい筋肉に夢中で触れていた。

「蘇北辰、私、あなたの女になりたい…」彼女は頬を赤らめ、恥じらいながら言った。

ほかでもない、蘇北辰が何度も彼女を助けてくれたから。しかも、こんなに大勢の前で、彼女を自分の女だと言ってくれたから。

蘇北辰は微笑み、彼女に言った。「いつでもいいよ」

「でも、私なんて…ふさわしくない」方軽語は声を詰まらせた。「こんな場所で働いて、汚い男たちとたくさん接してきた。確かに関係を持ったことはないけど、でも自分がとても汚れている気がして…」

方軽語の瞳は潤んでいた。彼女は頭を深く蘇北辰の胸に埋め、この瞬間が永遠に続けばいいのにと思った...