




5話
張航は信じられなかった。店舗を開設したのに、買えるものが何もないなんて、どういうことだろう?疑い深い彼は店内の各ページを隅々まで探したが、結局50金で買えるものは見つからなかった。店内の商品で最も安いものと言えば、あの100金のミネラルウォーターだけだった。
「これは何だ?」
張航が購入を諦めようとした時、店舗の右下で光る丸いアイコンが彼の目に留まった。何気なくタップすると、再び抽選盤が現れた。ただし以前の新人特典パッケージの抽選盤よりもずっと小さく、レベルも異なっていた。この円盤の上には大きな文字で「初級ショップラッキードロー へようこそ」と書かれていたのだ。
「なるほど、50金貨で一回抽選できるのか!」
張航は横の説明書きを見て、冷や汗が流れた。今手元に50金貨しかない彼は、初級ショップでは何も買えない。ここで単純に一回抽選するにしても、大きなスペースを占める「参加ありがとう」(ハズレ)を見ると躊躇してしまう。もしこれを引いてしまったら、本当に一銭も残らなくなってしまう!
「まあいいや、賭けに出るか!」
棚に置かれた両親の遺影を見つめ、張航は歯を食いしばって、転盤の中央にある「スタート」ボタンを押した。
おそらく天国の両親の加護があったのだろう。今回の抽選で張航は「参加ありがとう」を引くどころか、面積が下から二番目に小さい「秘伝書」の枠を引き当てたのだ!
「どんな秘伝書だろう?」
張航は胸の高鳴りを抑えながら、目の前の黄ばんだ冊子を恐る恐るタップした。すると画面に契約書のようなものが表示された。
「本秘伝書は特殊分類に属し、以下の三点を遵守しなければ開示されません:
一、配合は厳秘とすること。
二、工程は一切省略しないこと。
三、得た収入は『九一』の配分とすること。」
このような尊大な約束事を見て、張航は内心喜びながら同意をタップした。すると画面が切り替わり、一枚のレシピが現れた。張航がそのレシピのタイトルを見たとき、思わず老血を吐きそうになった:「三鮮肉まん製法」。
くそっ、こんなに大げさな手続きをして、結局肉まんの作り方だけかよ?
ネットで検索すれば、いくらでも出てくるじゃないか?
張航がだまされた気分でインターフェースを閉じようとしたとき、目の端に内容が映った。彼の体は激しく震えた!
この材料、見たことないぞ!
そう、ここに準備すべき材料として書かれているものは、料理に疎い張航が見たことがないだけでなく、何十年も朝食用の肉まんを作ってきた彼の両親が生きていたとしても見たことがないものばかりだった!
カエルの肉を具にする?
牛乳で生地を練るなんて贅沢すぎるのでは?
さらに驚くべきことに、一晩中発酵させなければならないとか?
普通のレシピなら気にも留めなかっただろうが、通常と違う作り方であればあるほど、彼の好奇心を刺激した。特に目の前のこのレシピは。
張航は必要な材料をもう一度確認した。特製の発酵粉以外は、どれも比較的簡単に手に入りそうだった。そして肝心なのはこの発酵粉だった。
「あっ、思い出した!」
張航は額を叩き、心の中で両親に感謝しながら、急いでアイテム欄を確認した。空っぽの枠の中にあったのは白い瓶一つだけ。まさに以前新人パッケージの抽選で手に入れた、当時は役に立たないと思っていたものだった!
材料が揃ったなら、試してみるしかない!
ちょうど夏休みで、張航は特にすることもなかったので、この三鮮肉まんのレシピに従って作り始めることにした。
必要な牛乳は生乳で代用すればいいだろう。小麦粉などは家にある。このカエルの肉は、夜になったら外に探しに行くしかなさそうだ。
張航はこういったものを怖がる方ではなかった。子供の頃、田舎で野山を駆け回る子供たちと一緒に山や川に行ったとき、何を捕まえなかったことがあっただろう?ヒキガエル一匹どころか、ムカデやヒル、蛇なども平気で扱えた。
しかしカエルはやや厄介だ。一つには国が公に捕獲を禁じているものだし、二つ目には、カエルの背中のいぼには毒があり、うっかり触れれば手が腐ってしまう恐れもある。
重要なのは、本当にこれが食べられるのかということだ。
昼間のうちに時間があったので、張航はネットで調べてみた。カエルを簡単に捕まえる方法や、毒にあたらずに調理する方法について。調べてみると、本当に情報があったのだ!
張航はスマホを置き、手をこすり合わせた。「どうやら、今夜は本当に試してみるしかないな!」