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208話

「うわっ、彼どうしちゃったんだ?」

胖大海の興奮した様子を見て、張航は少し呆然としていた。今や雅福閣は没落し、みんなから指弾されるまでではないにしても、この平蕪市の飲食業界の龍頭企業が過去のものになったことは誰もが知っている。その名を口にしても、ため息か感慨しか出ず、もはや雅福閣出身と認めたがる者はほとんどいない。なのにこの胖大海は、自分が古安路の雅福閣の主廚だと言うのだ!

これが張航を驚かせないわけがなかった。

古安路の雅福閣は光正街の雅福閣と同格の三大高級レストランの一つだった。全盛期の雅福閣には三つの超豪華レストランがあり、光正街の店の他に、古安路と壁富路にもあっ...