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72話

「どうしたの?ちょっと診てあげるよ」

方鋭が不思議そうに言った。

方鋭の手が自分の腕に触れようとするのを見て、蘇琛はさりげなく身をかわし、冷たく言った。

「大丈夫よ。最後の鍼灸も必要ないわ。自分の体調は自分が一番わかってるから。もう問題ないから、お見送りするわ」

方鋭は呆然とした。女心は変わりやすいと言うが、ここまでとは…。

一体どうしたというんだ?

「でも…」方鋭がまだ何か言おうとした。

「いいから、行きましょう」蘇琛は白衣を羽織り、部屋を出た。そして、ドアの外で待っている蘇辰をちらりと見て、淡々と言った。「ついてこないで」

方鋭は仕方なく蘇琛の後についていった。この女性が一体何を...