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71話

今日は蘇琛への鍼治療の最終日だ。方鋭は座禅から目を開け、少し複雑な気持ちになった。蘇琛の病気が良くなるということは、この氷山のような女神にもう会えなくなるということではないか?

ふと、方鋭は我に返った。

自分はなぜこんな考えを持つのだろう?

蘇琛は自分の患者だ。患者が良くなることを喜ばないでどうする?

そう、喜ぶべきだ!

そして方鋭は泣くより難しい笑顔を無理やり浮かべ、頭を振って脳内の奇妙な考えを振り払った。洗面を済ませた後、いつものように談楽清に休暇を申請し、車で中医院へ向かった。

北海市中医院は全国的にも名高い病院だ。しかし現在では、本当に養生を理解している富豪や祖先の知恵を信...