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66話

「心配ありませんよ。この寒熱の変化は全て予測内のことです。針の効果であって、お爺さんの体の自然反応ではありません。付先生、ご心配には及びませんよ」方鋭は振り向いて、付医師に微笑みかけた。

「これは……」付医師は顔色を変え、言葉に詰まった。

方鋭は振り返り、振華老人の体から銀の針を一本一本抜き取り、笑みを浮かべた。「はい、終わりました」

「これだけで良いのか?」振華老人は起き上がり、額の汗を拭いながら、半信半疑で方鋭を見つめた。しかし、体の反応ははっきりと方鋭の言葉が真実であることを物語っていた。

方鋭はくすりと笑い、「治りましたが、お爺さんの病根は長く残っていて肺の根本を傷めています。...