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555話

「男ならこんな刺激に耐えられないだろうな!」

李妙然は片手で方鋭の首に腕を回し、もう片方の手を後ろに広げ、全身が大きく後ろに傾いていた。その魅惑的で火照るような、豊満な曲線美がこの瞬間にあますところなく露わになった。

ダンス曲はその瞬間に唐突に終わり、時間が止まったかのようだった。

この一瞬、方鋭はどこか物足りなさを感じていた。この曲はなんてこんなに短いんだろう。もしこの曲が二、三倍、いや、十倍に延長されたとしても、少しも疲れを感じることはなかっただろう。

目の前の美女は正に「色香に溺れる」とはこのことで、その美しさは言葉では表せないほど。それゆえ京城の貴公子たちの大半が彼女に夢中になっ...