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470話

「要あなたの命500」という軍刺の発言に、方鋭は何とも言えない気持ちになった。この男のつまらない冗談に突っ込む気も起きず、大きな白目をくれてやると、諦めた口調で言った。

「小金の電話番号は?」

「ああ、これだ」軍刺はスマホを取り出して送信した。

方鋭は番号を保存し、こめかみを揉みながら疲れた様子で尋ねた。

「他に私が対応すべきことはある?」

「たぶん…ないと思うけど」軍刺は眉をひそめた。

「たぶんって何だよ」方鋭は不思議そうに彼を見て、溜息をついた。

軍刺の視線がどこか落ち着かない。方鋭はすぐにその異変に気づき、怪訝な表情で問いかけた。

「どうしたんだ?」

「い、いや、何でもないよ。何があるわ...