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453話

陳浩南は方鋭の姿を探し求めていた。すぐに、仮面をつけた艶やかな美女たちの中から、あの白い衣装に身を包んだ長身の男を見つけた。歩み寄ろうとしたが、角にある本革ソファに座る二人の旗袍姿の妖艶な美女に目をやると、携帯を取り出した。

方鋭の携帯が鳴った。彼は自分の傍を通り過ぎる際、さりげなく体に触れてきた美女が色っぽく息を漏らし、流し目を送りながら自分に寄り添ってくるのを見ていた。そんな美女の誘いを断れそうにない状況で、救世主が現れたのだ。

心地よい着信音が鳴り響いた。このような場所では本来聞こえるはずもないのに、方鋭は敏感にそれを捉えた。申し訳なさそうに、密着して離れない妖艶な美女を優しく押しの...