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451話

蒋凝は休んでいた。方鋭はタバコに火をつけ、煙越しに場内で夢中になっている男女たちを眺めながら、唇の端に侮蔑の色を浮かべた。これがいわゆる上流階級、上流社会か。方鋭が想像していたものとはまったく違う。ここはただの大人の遊び場だ。

長い間眺めていた方鋭は、首を振りながら立ち上がり、窓の方向へ歩いていった。そこはバルコニーになっていて、彼はバルコニーの手すりに寄りかかり、ゆっくりとタバコの煙を吐き出した。こんな場所では、ブルーローズに関する手がかりなど見つかるはずもない。自分が考えすぎていたのだろう。

淡い白色の煙が夜空に漂う中、一陣の夜風が吹き、空気に微かな香りが混ざっていた。暗香浮動——それ...