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417話

会所の大門の外、方锐は内部の明かりを見つめ、口元に温かな微笑みを浮かべた。中では御生会の開業祝いが続いており、残った従業員たちも打ち解けあっていた。名目上の大ボスである自分がいなくなったことに、ほとんど誰も気づいていないようだ。タバコに火をつけ、ゆっくりと煙を吐き出す。

見上げれば、御生会の大きな看板がある。冷たい風が吹き抜け、年の瀬に近づいた北海の天気は冷え込んでいた。空には昼間の陽光はなく、月の光も雲に遮られている。方锐は暗く沈んだ雲の塊が押し寄せてくるのを見て、少し息苦しさを感じた。

ゆっくりとしゃがみ込み、方锐は目を細めてタバコを吸いながら、星の光が明滅するのを見つめた。時に眉をひ...