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407話

王胖子たちがいる角の席は暫く沈黙に包まれていた。沈君越は眉をひそめながら言った。「名家?」

「違う、見たことない」電信柱のような許雄山が重々しく言った。彼は幼い頃から昆仑の老道に師事し筋骨を鍛えてきた。北京という虎が潜み龍が隠れるような地で、天下無敵とは言わないまでも、実際にはあまり多くの対戦相手に出会ったことがなかった。だからこそ、民間で気功芸と揶揄されるようなものについてはよく知っていた。今、方鋭が見せているのはまさに内息と内勁だった。

雄渾で内に秘めながらも正気に満ち溢れている。

「広大な中華の国で古武術を修めるのが何か変なのか?物珍しがりもいいところだ。この世の中は談鐘毓だけじゃ...