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378話

「本当に口の達者な娘だな。たった数分の間に、俺の傲慢な兄貴を言葉詰まりにして、ずっと押され気味だったとはな」その時、妖艶な顔立ちの中性的な男が駱天鈺の背後に現れた。

「氷河、お前は私たちの会話を盗み聞きしていたのか？」駱天鈺は眉をわずかに寄せた。彼は剣のように鋭い眉に星のような目、口は広く鼻は四角く、一派の陽剛な正義の気を漂わせていた。一方、その兄弟である駱氷河は全身から一種の陰柔な雰囲気を醸し出していた。一陰一陽、一正一邪だった。

「盗み聞き？」駱氷河は冷笑した。「俺は盗み聞きなどしていないよ」

……

この時の方鋭は、タクシーの中に座り、ほぼ長蛇の列となった車の渋滞を焦りの表情で見つ...