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367話

秦如心はブラを脱いでいるようだった。だが、その角度からは少し隠れていて、バスタオルが絶妙に邪魔をして何も見えない。ただガラスの下に映る黒い影だけが見えた。

艶やかな姿が絶えず動いている。ごく自然な動きなのに、致命的な誘惑を漂わせていた。やはり、無意識に醸し出される雰囲気こそが、本当に男の心を打つものであって、わざとらしく媚びを売るようなものではない。

突然、一筋の髪が落ちてきた。

方锐はぎょっとして、慌てて顔を正面に向け直し、姿勢を正した。目は鼻を見、鼻は心を見る——これは方锐が臆病になったわけではない。さっき「お前に興味はない」などと強がったばかりなのに、ここで秦天后に覗き見されたら、恥ずか...