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295話

「そして今、軍刺が体育館を出て、猛スピードで近づいてくるハマーと東風猛士の二台の装甲車と呼べるほどのオフロード車を見ると、ようやく顔に笑みが浮かんだ。瞬く間に七、八台の車が目の前に停車し、常豹たちが降りてきた。その後ろには冷鋒や趙光たちが続き、さらには徐媚を守る隊、蘇琛と鐘紫芸を守る三つの隊までもが集結していた。真っ黒な十八人が体育館前の広場に立ち、空気まで重く沈んでいた。

「今どういう状況だ?」常豹が低い声で尋ねた。

「方先生は中に入りました。体育館内を一周しましたが、鴻門の者は絶対にいません。こう見ると一つの説明しかありえない。彼らは交流会終了後に行動する気だ。まだ来ていないんです」軍...