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285話

傍らに立っていた李全はもはや我慢できなかった。この方鋭という学生は自分の面子を潰すだけでなく、今度は患者まで扇動している。上層部にこれが知れたら、十枚の舌があっても言い訳できないだろう。彼は即座に厳しい声で言った。「何をぐずぐずしている!この無免許医療行為をしている奴を連れて行け!」

「若造、俺たちについて来い」数人の警備員が手首をほぐしながら、方鋭に向かって歩み寄った。顔には余裕の笑みを浮かべている。彼らには本当に理解できなかった。こんなに若い学生が何様のつもりで、しかも医者のふりをするなど、笑止千万だった。

方鋭はにこにこと顔を向け、「どうして僕が無免許医療行為をしていると分かるんです...