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207話

一夜明けて、翌日、方鋭は知らない番号からの着信を受けた。ぼんやりとした頭で電話に出る。「もしもし?」

「方くん?」電話の向こうから老人の声が聞こえてきた。

方鋭はすぐに目が覚めた。「趙学長?」

「そんなに年寄りに聞こえるかい?」趙学長は苦笑いを浮かべた。

「あ、いえ、そういう意味ではなくて…朝早くからどうかしたんですか?昨日の出稼ぎ労働者に何か問題でも?そんなはずないんですが」方鋭は苦笑した。

「そんなことはないよ」老学長は微笑んだ。「実は君に我々の医科大学の学生たちに講義をしてもらいたくてね。君の中医学の造詣は、この老いぼれの私でさえ及ばないほどだ。私も聴講するつもりだよ。それと、...