Read with BonusRead with Bonus

9話

「あっ！」

一声の悲鳴が空に響き渡った。

多くの役人たちがすぐさま二人を取り囲み、腕を切り落とされた役人は地面に倒れたまま、獣のように泣き叫んでいた。

別の役人が素早く反応した。「奴らを包囲しろ！役所に連行するぞ！」

上官歆もようやく我に返り、腰の剣を抜いた。「宋珏、やるじゃない。手を出すなら先に言ってよ。逃げる準備ぐらいさせてよ」

こいつは何も言わずに手を出すし、準備する時間さえ与えてくれなかった。

宋珏はそのまま淡々と立ち尽くし、逃げる様子も、さらに手を出す様子もなかった。

周囲の民衆はすでに恐怖に駆られて逃げ出し、見物するとしても遠く離れた場所から見ているだけだった。

「...