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250話

葉明厉はすぐに人を国公府へ様子を伺いに遣わせたが、戻ってきた者の表情を見た瞬間、彼は全てを悟った。

確かにそういう話があったのだ。

宋珏は葉明厉を見つめながら言った。「残念だが、我が家には側室を迎える習わしはない。この大漠の姫君は私には過ぎた身分だ。お前が気に入ったのなら、自分で引き取るといい」

「それと、もう一つ言い忘れていたことがある。この時間なら陛下はもう朝議を終えておられる頃だ。お前はその位に立ったとはいえ、まだ分からないことが多い。焦らず少しずつ学ぶといい。私はもう失礼する。これ以上お付き合いはできん。来月初八までもう半月しかない。今日からは朝議には出ず、婚礼の準備に専念するつ...