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25話

宋珏は何気なく言った。「お茶を一杯ご馳走しただけよ」

上官歆は口を尖らせた。「言わなければ言わないでいいわよ。あんな人が一杯のお茶で買収されるわけないじゃない。でも、解決したならそれでいいけど」

「そうだね」宋珏は相槌を打った。

上官歆は外へ向かいながら言った。「もう寝るわ。明日は早く出発しましょう。京城まではまだ七百里もあるんだから」

以前なら七百里なんて一日で走破できたのに、今はもう何ヶ月もかかる。

なんて報いだろう!

上官歆はドアを閉め、自分の部屋へ戻って眠りについた。

宋珏は隣の部屋の気配を聞きながら、自分もベッドに横になって休息を取った。

一夜ぐっすりと眠った。

二...