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198話

「何の舞いだ?祝宴に舞などいらん」

宋将軍がそう言えば、他の者たちが逆らえるはずもない。心中では不満があっても、口にする勇気などなく、ただ無力に舞姫たちが追い払われる様子を見つめるだけだった。

祝宴はなおも続いた。今回の功績で最も輝いていたのは宋珏、そして指揮を執ったのも宋珏だったため、彼が得た栄誉は比類なきものだった。

上官歆はあっという間に人々に押し出されてしまい、宋珏が他の数人と酒を酌み交わしながら勝利の追撃について議論する様子をただ眺めるしかなかった。

「上官お嬢さん、このわしに一杯お付き合い頂ける幸運はありませぬか」

宋珏のいる場所に近づけないと悟り、立ち去ろうとした上官歆...