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16話

「既婚者となった今でも、こんな話を聞いて上官歆は思わず顔を赤らめた。

そういうもの……

まあ、彼女は使ったこともなければ、誰かに使われたこともない。

上官歆は恥ずかしそうに顔を背け、「それはもう話さないでください」

だが宋珏は上官歆の言葉を聞き入れず、さらに続けた。「この件については、実はかなり腹が立つんだ」

上官歆の好奇心がまた湧き上がってきた。「なぜ怒っているの?」

宋珏が恨めしそうな目で上官歆を見つめると、上官歆はすぐに黙り込んだ。

そうだ、薬を盛られて怒らない人がいるだろうか?彼女だって同じ立場なら怒るに決まっている。

上官歆は憤慨して言った。「ひどすぎます。大将軍にこ...