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121話

第二日の夕方、この事件はすっかり解明された。

長風を殺したのは、もう一人の小間使い、山石という名の者だった。

事件の前日の夜、山石は目ざとく長風の側に金の葉があるのを見つけ、長風が上官端に気に入られて良い思いをしていると思い込み、妬みを抱いたという。

山石は嫉妬で目が赤くなるほどで、こっそりとその金の葉を盗もうとしたが、図らずも長風に見つかってしまった。

山石は涙ながらに言った。「あの時、私は彼を傷つけるつもりはなかったんです。彼に何か口を利いてもらって、私も若様の前で印象を残せるようにしてほしいと頼んだだけなのに。将来、若様のお仕えができるようにと思ったんです。でも彼は同意せず、さら...