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49話

冷清秋は一瞬固まってから、くすっと笑い、からかうように言った。「病院に着いたわよ。降りないの?私は降りるけど」

「くそっ!着いたのか?俺のカッコいいイメージが台無しだ!」賀新華は慌てて車から飛び降り、腕を差し出して冷清秋を見た。

冷清秋は行き交う人々を見て頬を少し赤らめたが、それでも素直に賀新華の腕に抱きついた。まるで恋人同士のように二人は病院の中へ歩いていった。

道を尋ねて、江斎のオフィスへと直行した。

「コンコンコン……」

賀新華は前に出てドアをノックした。本当は足で蹴飛ばしたかったのだが、それではイメージダウンだし、品がないと思い、我慢した。

「誰だ?」怒りを含んだ声が響いた...