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358話

階段を素早く上っていく一行だが、賀新華と紅塵散人は警戒を怠らず、賈羽や新羅が不意打ちをしてこないか内心用心していた。

階段は長かったものの、桃花陣を抜けると黒い光の膜が消え、神識が再び使えるようになった。賀新華は神識を広げ、階段の先に強大なエネルギーの波動を感じ取ったが、それ以上奥へは探れなかった…

「あそこに宝があるのか?」と彼が思った瞬間、他の修士たちも同じことを考えていたらしく、一斉に驚くべき速さで駆け上がり、すぐに階段の終わりに到達した。

しかし前方に来ると、突然一行は足を止めた。

賈羽は振り返り、すぐ後ろにいる蜀山の一行を冷たく見据えながら、心の中で冷笑した。「俺たち昆侖宮が...