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343話

「座にいる者たちが紅塵散人について知っているのは、あの七色宝蓮花の戦いでの一剣の威力だけで、それ以外は何も知らない。」

「すごい鎧だな。」賀新華は緊張した気持ちが少し和らいだ。義父は確かに万全の準備をしていた。

「当然だろう。三人で一万年を過ごしたのは無駄じゃない。彼の身には仙器に劣らない法器が二つもある。一つは彼の仙剣・赤血、もう一つはこの隠龍甲だ。一つは攻撃に特化し、速度が驚異的。もう一つは防御に特化し、その守りは強大だ」饕餮は少し得意げに言った。まるで自分自身がその凄い人物であるかのように。

「それはよかった」賀新華は嬉しそうに言った。

「わからんぞ。この天劫は古来未曾有のものだ。あまり...