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303話

もやもやとした霧の中、目に映るのは一面のピンク色の煙霧であった。まるで巨大なピンク色の薄絹が、この連なる山脈の上を覆い尽くしているかのようだった。

「このピンク色の霧状のものは紅玉の霊気が外に漏れ出したものでね。我が宗の祖師様は、紅玉自体に秘められた独特の霊気を利用して、強力な防護法陣を張り巡らし、光耀宗を守護しているんだ。この紅玉陣法は上三天でもかなり名高いものなんだよ!」空茫は下方に広がる赤い霧状の物体を指さして説明した。

「ふむ。本当に神秘的だな、俗世とは比べものにならないほど素晴らしい」賀新華はうなずきながら言った。

「さあ、降りようか。ここに入口がある」空茫はそう言うと降下し始...