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173話

幸いなことに、彼は何十億円もの金を貯め込んでいた。それらは全て海外の銀行に預けてあるから、国外に逃げても一生豪勢に暮らせる!奴らに何ができるというのだ?方清明はそう考えながら、思わず得意げな、快い微笑みを浮かべた。

床に倒れた者たちは次々と息絶えていった。心魂獣とこれほど近距離にいて、しかも方家の老祖が直々に操っているのだから、わずか十数分で彼らの心臓は食い尽くされ、空っぽになっていた。それらは急速に二階へと射し戻った。

二階からは時折、猛獣の咆哮と喘ぎ声が響いてきた。

「あっ!」

だが突然、上から凄まじい悲鳴が聞こえてきた。

ドンドンドン……

続いて激しい衝撃音が響き、天井が震え...