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337話

礼儀会社のスタッフが最初に到着した。女の子たちのメイクには時間がかかるからだ。彼らが入ってくると、それまで静かだった会社内が一気に賑やかになった。

「張社長、こんにちは!」

責任者は私を見るなり、笑顔で手を差し出してきた。

「ご足労をおかけして申し訳ありません……」

午後五時に来てくれるなんて、彼らの仕事ぶりには感心する。私も当然、感謝の言葉を述べなければならない。

「いえいえ、とんでもございません。私どもの仕事ですから。昨日のリハーサルも順調でしたし、今日は辞樹さんが司会を務めると伺いました。弊社にとっても光栄なことです!」

この手際のいい女性責任者は、本当に話が上手い。

挨拶を交わした...