夜のクラブの紙醉金迷

32話

「お前か！」

「てめえは！」

もし目が人を殺せるなら、あそこで颯爽と立っている、格好良い凌風はもう私に千切り万断にされていただろう。特に彼が秦薇薇の手を引いているのを見ると、私の心は刃物で切り裂かれるような痛みを感じた。

「なんで君たちが……？」

「なぜ？なぜなんだ！」

私は凌風が秦薇薇の側に現れるのを見た。秦薇薇が泣きじゃくっているのを見た。そして二人の警官が凌風の一瞥で一時的に後退するのを見た。

私には分かっていた、凌風こそがこの全ての黒幕だったのだと！

でも理解できない、なぜなんだ？

本当に理解できない！

「なぜこんなことを？なぜだ？」

私は激しく痛む胸を押さえながら、力なく凌風を見つめ...