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250話

今の蕭媚には、一切の殺傷力が備わっていない。

そんな彼女を見ていると、普段は見られない穏やかさが漂っている。彼女は今日のパーティーで着ていた薄手の黒いイブニングドレス姿のままで、今着ているその姿は、人間としての体のラインがほのかに透けて見えるほどだ。彼女のスタイルは本当に素晴らしく、蕭冉より半頭分ほど背が高いせいか、今くるりと折り曲げられたその真っすぐな長い脚は、スカートの下から白く柔らかな肌を覗かせ、一瞬目が眩むほどの魅力を放っている。

車内のムードライトの下、さらに雰囲気は妖しくなっていた。

彼女の年齢こそが今の最大の武器だ。そんな彼女の魅惑的な体は、今まさに成熟と初々しさの間にあり...