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216話

私の目に映ったのは、紛れもなく絶世の美女だった。

それは議論の余地がない事実だ。

横顔しか見ていなかったが、断言できる。この女性は顔立ちだけなら宋煙語ほどの妖艶さには及ばないかもしれないが、気品においては宋煙語に決して引けを取らない。

横顔。

そう、横顔だ!彼女は今、宋煙語のリビングのソファに座り、宋煙語とお茶を飲みながら談笑していた。カジュアルでゆったりとした服装が、彼女の身に着けると途端に優雅で気品高く見える。漆黒の髪は毛先が少し巻いていて、この時彼女は俯き加減に微笑んでいた。髪の先が眉間を隠しているものの、その顔の完璧な曲線を際立たせていた。

この横顔だけで私にはわかった。彼女こそ、あの...