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90話

「それに相手のことを褒めるなんて、すごいじゃない。自分がそんなに気持ちよくされてさ」

その瞬間、周于峰は頭が真っ白になった。まさか自分の彼女が、こんな不良と裏で浮気をしているなんて、想像すらしていなかった。

目の前の現実を信じたくなかった。敏敏がこんなにも淫らで、自分を大切にしないなんて認めたくなかった。

しかし、これが紛れもない事実だった。変えようのない現実。

この瞬間、周于峰の心は張り裂けそうだった。敏敏とはぎくしゃくしていたとはいえ、まだ別れてもいなかったというのに。敏敏はもう彼のことなど頭からすっかり消し去っていたのだろう。

男は敏敏の背後から激しく腰を打ち付け、敏敏はあられ...