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71話

しばらくして、ようやく口を開いた。「閻先生、申し訳ありませんが、今回の昇進評価表にあなたの名前がなかったようです。早速追加するよう手配します」

「方主任、もういいですよ」

閻辰は方若柳の言葉が嘘だということを知っていた。ただ劉円円がいる前で、自分をオフィスに呼べなかっただけだ。

「そうですね。どうせ昇進評価までまだ時間がありますし。閻先生、どうぞお座りください」

方若柳は本題に触れず、それが閻辰を不安にさせた。

閻辰にお茶を注いでから、方若柳はようやく切り出した。「閻先生は生物学専攻の卒業生でしたよね?」

「生物学には相当興味がありまして、卒業後はすぐにこちらの一中で教師をしていま...