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620話

最初は二人とも普通だった。

だが食卓に二人だけが残った時、二狗子が尋ねた。「鉄子、お前がWeChatで言ってたその大事ってなんだよ?」

「狗子、お前は村にいすぎて頭がぼけたのか?」張明は笑いながら言った。

李二狗は張明と同い年で、身長180センチの大柄な男だ。いつもふざけた態度だが、かつては大きな仕事をこなせる男だった。

しかし一年余りの刑務所暮らしを終えてからは、ずっと村をうろついているだけで、外に出る勇気がなかった。彭宇の一言がなければ、張明も彼と関わろうとは思わなかっただろう。

だが今、張明は率直に切り出した。

「大したことじゃないんだが、お前も知ってるだろう、当時お前を刑務所送りにした...