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21話

「あ、お姉さん、実は今日小萌が一日中授業に来てなくて、家にいるかなと思って」

闫辰は礼儀正しく言った。沈蘭とは面識があったので、親しみを込めて「お姉さん」と呼びかけた。

しかし沈蘭の目には何か異なる感情が宿っていた。彼女はまつ毛をパチパチさせながら言った。「孫小萌のことね?てっきり学校で何か問題を起こしたのかと思ったわ!今朝は体調が優れないって言ってたから、休む連絡するの忘れてたのよ」

「そうだったんですか。病気なら確かにゆっくり休んだ方がいいですね。大したことなくて家にいると分かって安心しました。お邪魔するつもりはないので、これで」

闫辰は胸のつかえが下りて、そう言うと身を翻して帰ろうと...