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172話

「だから、親友がわざわざ自分を訪ねて来たとしても。」

だが彼女は閻辰を誘ったのだ。閻辰の傍にいない一晩で、彼が何を考えているのか分からないからだ。

閻辰は劉円円から送られてきた位置情報をもとに、すぐに彼女の住まいを見つけた。

劉円円だけが家にいると思い込んでいた閻辰は、ドアをノックする際にも習慣的にタバコに火をつけ、自分の身なりなど全く気にしていなかった。

しかし劉円円がドアを開けると、部屋にいた彼女の親友は目を丸くした。

「先輩?どうしてここにいるんですか?」劉円円の親友は非常に驚き、異様に興奮してソファから駆け寄ってきた。

「君は呉倩か?」閻辰は尋ねた。

おそらく卒業してから随分と時が経っ...