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167話

「閻辰はなぜ方若柳がこんなに恍惚とした表情を浮かべているのか、よく理解できなかった。

だが方若柳の柔らかな部分に入った時から既に湿り気を感じていたことから、閻辰には分かっていた。方若柳がこのことをずっと望んでいたのだと。

そうでなければ、車の中でこうも急いで自分と激しく交わろうとはしなかっただろう。

方若柳は髪を後ろに掻き上げると、閻辰の胸に手を置いて体を支え、ゆっくりと腰を浮かせ始めた。

「ああ、気持ちいい」閻辰は目を閉じて息を漏らした。

最初からこうしてゆっくりと動くべきだった。滑らかな柔らかさが徐々に逞しさを包み込み、二人はお互いの長さと深さを完全に感じ取ることができる。

方若柳は最初か...