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309話

「あいつは悪事を重ねてきた。当然の報いだ」私は頷きながら冷ややかに鼻を鳴らした。

今や証拠はしっかりと握っている。周華の弱みを掴んだことで私の心にも確信が生まれ、溜飲が下がる思いだった。

しかし林峰はまだ何か不安げで、警戒するように酒場の内外を見回すと、突然私の腕を引いて出口へ向かった。

「ここにいるのは危険だ。もし奴の手下に俺たちの目的がバレたら、先に証拠を消されかねない」林峰は声を潜めて言いながら、ガラスのドアを開けて私を先に出した。

外に出ると、私は彼に従って酒場の前に立ち、道路を行き交う車の流れを眺めていた。

林峰はタバコを二本取り出して火をつけ、一本を私に渡しながら自信たっ...