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160話

「本当にありがとう」私は古雲に心から感謝した。ほんの少しの縁だけで、見知らぬ私のような人間を助けてくれるなんて、本当に貴重なことだ。

「でも、私がネット工作員のIDを使って力を貸すには、パソコンが必要なの」古雲は考え込むような表情で言った。

彼女の言葉を聞いて、私は密かに推測した。おそらくこの後、古雲はネットカフェに行くつもりなのだろう。もしネットカフェで彼女が危険な目に遭ったら、必ず手を貸そう。

結局、助けてもらった以上、絶対に彼女が傷つくのを見過ごすわけにはいかない。

「じゃあ、今からネットカフェに行こう!料金は俺が持つよ」私は胸を叩きながら、自信満々に言った。

ところが古雲と小...