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85話

葉晴はゴミを捨てた後、遠くに立っている安然に手を振った。安然はぼんやりと彼女の後ろについてダンススタジオへと向かった。

全く状況が飲み込めていない安然は、後になってようやく自分のような四肢不協和の人間が何のダンスをするのかと気づいた。

しかし葉晴は彼女の内心を知る由もなく、熱心に手を引きながら尋ねた。「どんなダンスを習いたい?葉おばさんが全部教えてあげるわ」

彼女にとっては、学びたいという気持ちさえあれば、必ず辛抱強く、できるようになるまで教え続けるつもりだった。

安然は少し悩ましげに眉をひそめた。彼女はダンスについて本当に何も知らない。このままうまく踊れなかったら、葉おばさんに嫌われ...