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78話

葉晴は熱心にチャイナドレスを手に取り、何も言わずに部屋へと駆け込んで着替えに行った。許易天も彼女に続いて階段を上っていった。

大広間には許顔歓だけが一人残り、座って二人の嬉しそうな様子を見ていた。これだけ喜んでいるのを見れば、買い物は無駄ではなかったことがわかる。何はともあれ、気に入ってくれたのなら良かった。

彼女は葉さんがチャイナドレスを着るのを久しぶりに見ることになり、内心では少し楽しみにしていた。

辛抱強く待ちながら、二人がいない間に顧先生にLINEを送って少しおしゃべりでもしようと思った。

新しい服に着替えた許易天は意気揚々と階段の前に立ち、横には葉晴が立っていた。軽く咳払いを...