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819話

肖舞の番号を見て、嬉しくはあったが、少し恨みも残っていた。あれだけ何度も電話をしても出ず、メッセージを残しても返信がなかったのだ。

事が起きてから、やっと電話をよこす。今から人を集めても、焦眉の急には間に合わない。彼女が引き抜いた人材が配置される頃には、もう手遅れになっているだろう。

それでも我慢して出なければならない。唐軍との交渉がうまくいかなければ、こちらが遅くても、何とか早急に解決する方法を見つけなければならない。

通話ボタンを押し、不機嫌な声で言った。「やっと電話をかけ直してくれたんだな」

「申し訳ありません、王さん。昨日は先方との最終交渉中で、電話をバッグに入れたままで、今日に...