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811話

「じゃあ、二人で抱き合って、歌って、おしゃべりして、あちこちに白い肌があらわになっている。照明が当たってさらに眩しく、遠くから見れば、まさに酒池肉林、そんな光景だ。

中が全て女性だったのが幸いだ。そうでなければ、俺は間違いなく激怒していただろう。

不思議なことに、あの時は長い脚や細いウエストの女性たちを見る気分になれなかった。

人だかりの中で妻を見つけると、彼女も他の女性たちと同じように、全身を覆うものは二枚の布だけという姿だった。

ちょうど一人の女性とマイクを持って大声で歌っていた。彼女たちが何を歌っているのか、もう聞く気にもなれなかった。

妻の前まで歩いていき、スクリーンを遮った。

妻は叫...