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658話

ルームカードを受け取り、部屋へと向かう道のりで、耀の存在は温かくも、同時に冷たくもあった。

彼も私と同じように恐れ、不安を抱えていることが感じ取れた。

だが理解できないのは、そんな気持ちを抱えながらも、なぜ簡単に決断してしまうのかということだ。

耀は姜兵の手からルームカードを受け取る勇気がなく、吴欣雨が時宜を得て出てきて受け取った。

この全てが私を絶望させた。今の彼はまるで何も考えず、自我もない子供のように、吴欣雨に思うままに操られている。

かつて私を風雨から守り、温かさを与え、守ってくれた防壁は、今や完全に崩れ去っていた。

おそらくその前から既に崩壊していて、吴欣雨はただその隙に付け込み、と...