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569話

「桃の二叔父さんが竹籠を開けながら、中から何匹かの鰻を取り出して言った。「ちょうどうちに余ってるから、少し持って帰って味わってみなさい」

「いや、いや、二叔父さんが食べればいいよ」私は遠慮しながら言った。怖くはなかったが、突然出された鰻に思わず身を引いた。

「うちの村は工業化から遠いし、農薬もあまり使ってないんだ」桃の二叔父さんが取り出した数匹の鰻は、一番小さいものでも指二本ほどの太さがあった。

「私に遠慮することないだろう!」桃の二叔父さんは私の返事を待たず、道端でエノコログサを抜くと、あっという間に数匹の鰻を串に刺した。

私に渡しながら言った。「小燕が家にいないから、一人じゃこんな...