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500話

全ては感覚で判断し、推測するしかないから、神秘的で期待感が高まる。

そんな雰囲気の中では、多少親密な行動があっても、誰も気づかない。

ダンスは私と妻の苦手分野で、結婚式や会社の年次パーティー、そしてクラブに入ってから数回踊っただけで、普段はその機会もなければ、その気も起きない。

総じて、私も妻も踊りには不慣れだ。

男性陣が輪になって、女性たちがその内側に立ち、音楽に合わせて女性たちが一歩ずつ近づいてくる。

男女ともに相手が誰なのか見極めようと努力するが、照明が暗すぎて正確には判断できない。

身長や特徴、香りなどで推測するしかない。

とても神秘的で、興奮する。目の前にいるのが誰の妻なのか誰にもわ...